2017 07123456789101112131415161718192021222324252627282930312017 09

プロレス者の独白(長文です)

「な?人間じゃねえんだよ。怪物だよ、怪物。
 そんなのが本気出しあって戦ったらどうなる?殺しあいだよ。
 それをやらないのを八百長だっていうんなら、八百長だわさ、たしかに。」

    (中島らも著「お父さんのバックドロップ」より)



私はプロレスが好きだ。
テレビの「全日本プロレス中継」を見て二代目タイガーマスク(三沢光晴)のファンになり、その後一時UWFに浮気したものの、2000年の全日本プロレス分裂騒動で三沢がプロレスリング・ノアを立ち上げるまで一貫して全日本プロレスファン。その後はノアに流れ、今もノアの北海道シリーズには足を運んで観戦している。


プロレスについて語るとき、他人を傷つけることが趣味の方々が必ず口にするのが
「八百長」という言葉。
しかし、そういった「他人を傷つけるのが趣味」「どこかの受け売りだろうと何だろうと、とにかく人を見下すことが嬉しくて仕方ない」という方々には申し訳ないが、そんな言葉、プロレスファンには全く意味が無いのだ。
私自身、“プロレス=八百長”云々の話は、もう言われなれていて、ライブの打上げで知ったかぶりの薄ら笑いで口にされたり、こうしたインターネット等の書き込みでひやかされたところで、別に屁とも思わない。
ただ、「あぁ、プロレスの楽しさや感動を味わうこともないまま、この人はただただ他人を傷つけることだけを喜びにしたまま一生を送るんだなー」と、哀れに思うだけのこと。


試合の結果が事前に決まっているか否か。
そんなことは、プロレスを愛する人間にとっては、どうだっていいのだ。
「試合の結果が前もって決まっている」=「ガチ(真剣勝負)でない」
とはならないのがプロレス。
なぜなら、試合内容で観客を魅了させることが、試合結果(勝敗)以上に重要だから。


観客を楽しませる。
観客を圧倒する。
常人には決して出来ない、超人的な激しい動きで観客を魅了する。
時には危険も伴うような技を互いに受け合い、
互いに高めあい、
“試合”というひとつの世界を構築する。


その結果、
「勝負に負けても、内容で勝つ」という試合を重ねたレスラーが
観客の支持を受け、ファンを増やし、トップレスラーへと駆け上がっていくのだ。
デビューした人間の成長をそのまま見せてくれるのも、プロレスの世界。
その人間ドラマには、誰かの書いた筋書きなんて無い。




プロレス団体は、公益法人ではない。何の税優遇措置も無い。
一時期台頭した総合格闘技は、「(総合格闘技は)プロレスとは違う真剣勝負である」という売り出し方をすることで、大手マスコミをバックにつけて一大ブームを巻き起こしたが、ブームが去った後に残されたのは、プロレスへの偏見と、「ガチ」という言葉を絶対的な正義のように振りかざす風潮だけのように思う。
その結果、各プロレス団体が今どのような状況にあるか、敢えてここで知ったかぶりで書く気は無い。
けれど、偏見の中、それでもプロレスの世界に生き続けている多くのレスラーは、誰もが皆、真剣にプロレスと向き合い、真剣にリングに立ち続けている、ということだけは、知っていて欲しい。
「八百長」という言葉だけにプロレスを閉じ込めて、罵ってしまう前に。



そもそも
“興行”

“ガチ”
は、絶対条件なのだろうか?
子供からお年寄りまで、予定調和も含めて楽しめる娯楽としてのスポーツは、この世に存在してはいけないのだろうか?


なんだか世の中全体が、正義を振りかざすブームの中にあるようで、窮屈に思えて仕方の無い時がある。
正義の基準も曖昧なまま、よく知りもしないものまでも批判して、息の根まで止めてしまうことを善としているようで、怖さを覚えたりもするのは、考えすぎなのだろうか?







最初に引用した、中島らもさんの小説「お父さんのバックドロップ」(プロレスへの愛に溢れた名作です。プロレスファンなら必ず泣きます。ファンじゃない人でも、これを読んだら、プロレスを好きになるかもしれません。)を久しぶりに読み返して、
「今、らもさんが生きていたら、なんて言うかなぁ・・・」
ってことを、ふと思った。




**********************


大相撲の件に関しては、石原東京都知事の発言にほぼ賛成です。
そんなもの、昔からあったことで、ファンは誰でも分かってた。今更騒ぐまでもない。
そういうものとして、楽しめばいいだけのこと。
その一方で、そういうものなのだから、公益法人の取り消し等は、仕方のないことのように思います。


ただ、
星の貸し借りの目的が、
“お客さんを楽しませるため”や“相撲界を盛り上げるため”ではなくて
“お金のため”だったのだとしたら、
それは、「相撲ファン」とまでは言えないけれど(プロレスを好きになるよりも前から)相撲を見て楽しんでいた者として、悲しく思います。
八百長云々よりも、その点が残念です。

スポンサーサイト
[ 2011/02/06 ] プロレス | TB(0) | CM(6)

ブッチャーが

プロレスってインチキだろって
「君は人が死ぬところを見たいのかい?」
ショーである事は否めませんが

ただ相撲の暴力団との癒着
賭博と八百長は
[ 2011/02/07 05:37 ] [ 編集 ]

昔から本当の相撲ファンは知ってました。しかし、興行を楽しませるのだから当たり前で、それには触れない暗黙の了解が行う側・観る側にあったように思えます。ぶっちゃけ、ヤクザと繋がってはダメだと言うなら、同じ様に太いパイプで繋がっている芸能界も自粛しないとダメでしょう?!
あくまで私の考えですけど。
[ 2011/02/07 11:01 ] [ 編集 ]

リングと云う空間は非日常の世界です
強いプロレスラーとは自らの強さを演出できる者だと聞いたコトがあります

土俵の上も同様に非日常の世界だと思いますし、だからこそ“力人”への憧れと云うものが生まれるんでしょう

まぁイロイロと思うコトは有る訳ですが、しかし・・・相撲協会の役員はどれもこれも悪人顔ですな
あの面構えが騒動に輪を掛けている様に思えて仕方ありません

結論としては『人間見た目が大事』これに尽きますな
[ 2011/02/07 15:53 ] [ 編集 ]

おやおや

私が仕事に励んでいる間に、
コメント欄を賑やかに盛り上げてくださって(笑)
ありがとうございます。


>たつやさま
で、結局何が言いたいのでしょう?(笑)


>ミノルさま
おや、芸能界に入られたご経験でも?(笑)


>仔羊亭タイヨウさま
「人間見た目が大事」
納得でございます。
確かに、愛情と厳しさとをもって、常に一本筋のとおったことをおっしゃられているデーモン小暮閣下のお姿は、大変お美しゅうございます。


借り物の知識で評論家を気取る輩には、一生かかっても理解出来ないのでしょうね。
哀れなことです。
[ 2011/02/07 20:27 ] [ 編集 ]

プロレス支持派

初めてコメントします。僕は格闘技一般が苦手なのですが、プロレスだけは好きです。しのぶさんの記事、とても面白かったし、嬉しいものでした。

プロレスの官能性は芸術だなと思います。その芸術性が先入観で伝わらないのは悲しいです。

最近、総合格闘技の人気が後退するなかで、プロレスが再度見直されているのは、ひとつの時代の流れなのかなと思います。僕はプロレスから、総合格闘技とは別の「人の体温」を感じます。

ところで、「レスラー」という映画がありましたが、ご覧になりましたか?すでに記事があったら、申し訳ありません。あの映画を見たら、八百長云々言う人にも、プロレスの良さが伝わるのではないかと思いました。

ところで、格闘技批判をする論者の多くが、ブラックマネーの問題を指摘ます。

僕もそれは問題だと思うのですが、ただ、それを言ったら、芸能界の大半が似たような構造で、さらに、株式市場も相当汚染されているわけで、格闘技の前に批判するべき領域があるだろ、と思ったりします。


すいません、突然・・・。

長文大変失礼いたしました。
[ 2011/02/07 22:29 ] [ 編集 ]

プロレス支持派さま♪

>のろすけさま

コメントありがとうございます。

プロレスであれ、何であれ、先入観のために良さが伝わらないのは残念ですよね。

「レスラー」は、事前に情報を聞いて、是非見に行きたいと思っていた作品なのですが、
上映された時に、ちょうど大好きなレスラーが亡くなってしまって、
見に行くのが辛く、今もまだ見ていないのです。
いつか、気持ちの整理が出来たら、ゆっくり見てみたいと思います。

ブラックマネーの問題については、
マスメディアで報道されている事象や、
(マスメディアではなく個人レベルで)インターネット上で流布されている情報が、
どこまでが事実で、どこまでが単なる噂なのかを判断出来る立場にないので、コメントは差し控えさせていただきます。

ただ、
尖閣諸島問題の際には、歌舞伎界の不祥事でTVが埋め尽くされ、
元代表の起訴等、与党の問題が表面化した今またこうして大相撲の不祥事でTVが埋め尽くされている状況には、薄気味の悪さを覚えます。

[ 2011/02/08 18:58 ] [ 編集 ]

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://shinobuworld.blog12.fc2.com/tb.php/574-5ef06f03